十四代を飲んでみたい。而今も飲んでみたい。でもまともに買えない。
なら居酒屋に行って飲んでみよう!というのはこれらのプレミア酒をてっとり早く味わう良い方法ですよね。
高い金を出してこれらを買ったところで自分の好みと違っていれば、非常に勿体無いです。
ですから試しに居酒屋で飲んでみるというのはいい方法です。
しかし実際に居酒屋に行こうとすると下の準備と確認が必要です。
- 取り扱っている店を見つける
- 当日に飲める十四代・而今があるか予約の際に確認する
- 気軽に行ける場所にあるか確認する
- できれば日本酒の品揃えの良い店を選ぶ
- 値段も納得の価格で飲むことができるか
入念な準備と確認をしっかり行うことで目当ての日本酒が飲める。
日本酒を飲むことと段取りよくきっちり仕事をすることは似ていますね。
上の準備をみて
「普通の飲み会と変わらないじゃん」
と思われた方は恐らく幹事として優秀な方なんだろうと思われます。
しかし日本酒の人気銘柄を飲むとなると少し違います。
では何に注意しないといけないのか確認していきましょう。
Contents
目当ての銘柄を取り扱っているか確認する
一番大事ですね。
日本酒は蔵元から特約店に卸されます。特約店が販売するのは一般消費者と料飲店です。
※料飲店という単語はあまり使い慣れないので以降は居酒屋とします。
では居酒屋の方はどうやって特約店から購入するのでしょうか?
特約店と取引がないと当然店に置けません。特約店がどの蔵の酒でも扱えるわけでは無いのと同様に、居酒屋もどんな銘柄の日本酒でも置けるわけでは無いのです。そこで客である私やあなたは十四代・而今が飲める居酒屋を調べなければならないのです。
どうやって十四代・而今を取り扱っている居酒屋を調べるか?
Retty・ぐるなび・食べログ・ホットペッパー等情報源は色々あります。
これらの媒体で取り扱い店を見つけるのは簡単です。
検索するといくらでも出てきます。
早速予約の電話を入れて店に向かいます。無事席について注文です。
私「十四代 お願いします。」
店員「すいません今切らしてまして」
私「・・・・・」
あるいは
〜本日飲める酒のメニューを見ると十四代が載ってない〜
私「十四代がメニューに載ってないですけど・・・・」
店員「すいません今切らしてまして」
もしくは
〜メニューを持ってくると同時に〜
店員「あいにくですが本日十四代は切らしています。」
全て私の経験です。日本酒に興味を持ち始めた頃のことで、取り扱いのある店なら行けばあるだろうと思っていました。3回失敗してようやく気が付きました。
店に電話して、予約するより先に今日目当ての銘柄が飲めるかどうかを聞かなければなりません。
「当たり前じゃん。聞かずに行って飲めなかったら馬鹿じゃん。それくらい知ってるよ」
さすがです。しかし電話を掛けても
「今日は無いんですよ〜。ごめんなさい。入荷日?わからないんですよ〜」
なんていう返事が返ってくるのが普通なんです。
目当ての酒はその日に飲めるのか?
ご存知のように日本酒は季節ものですから販売されている時期は限られています。ですから、居酒屋にも取り扱いがある日と無い日があります。むしろ取り扱いが無い日の方が多いです。なぜなら人気があるからです。入荷したら「とりあえず飲んでみよう」というお客さんが結構いて、とりあえず飲み干されてしまいます。
ほとんどの店は人気のある銘柄だけを大量に仕入れることはできません。特約店との付き合いもあるでしょう。十四代・而今それぞれ一升瓶一本の入荷だとすると、一人一合飲むと10人分で終わりです。
※話が少しズレますが、そう考えると「獺祭」の人気があるのは、四季醸造なので時期を問わずにいつでも同じ酒が飲めるという側面もあるのかもしれません。
新発売の酒は特に飲みにくい
4・5年前くらいのことでしょうか。私は「而今 吉川山田錦」が初めて発売された時に残念ながらどの特約店に行っても購入することができませんでした。しようがないので而今を取り扱っている居酒屋を探して電話してみましたが「もう終わりましたよ」の連続でした。
とある而今の品揃えに定評のある某店にも電話しましたが、ずっと電話が繋がりませんでした。問い合わせが多いので出なかったのでしょうか?人気のある酒の新酒だとこういうことが割と普通です。昨年「十四代 雪女神」が新発売されています。飲めなかった方は早めに十四代の飲める店を探しておいて、今年狙ってみましょう。9月くらいに飲めるかと思います。
Twitterで飲める店を調べるのがベストです。
グルメ媒体を検索して連絡しても全然構わないのですが、私は速報性のあるTwitterをお勧めします。当然もう売り切れていることもありますが、あても無く十四代・而今を取り扱っている店に問い合わせ続けるよりはマシです。携帯からだと電話代もかさみますしね。
ではTwitterで十四代・而今で検索してみましょう。
「本日入荷しました」
なんてツイートが出てきます。
※ちなみに而今は大阪のラーメン屋が出てくるので地名(駅名等)を入れるようにして工夫しましょう。
そうしたらすかさずフォローしましょう。
「え?なんでフォローすんの?すぐ電話じゃん。」
と思った方は惜しいです。これは十四代・而今を飲みに行こうとする前の話です。
これらの酒を飲むためには飲みたい日よりも前に事前フォローすることが必須です。
あなたが飲みたいと思ったちょうどその日に「入荷しました」なんて情報が入るでしょうか?備えあれば憂いなし。飲む前から備える。飲もうと思うその日の前からフォローするのです。
「飲みたいと思う前からフォローするの?飲みたいとか思っても無いのに?」
その通りです。いつくるかわからない地震に備えるように、できるサラリーマンはいつ来るかわからない十四代・而今を飲む時のために備えて、取り扱っている居酒屋のフォローをしておくのが必須です。
突然あなたの上司が
「○○。取引先の○○さん実は日本酒が好きらしい。二軒目にどっか良い店ないか?」
あなたは答えます。
「この店なら大丈夫そうですよ。本丸以外が飲めそうです。」
あなたの上司は驚愕するでしょう。
「嘘だろ!普通当日に本丸以外の十四代飲める店見つからないだろ!」
なんて日本酒マニアの居酒屋事情に異様に詳しい十四代・而今好きの上司から、あなたは一目置かれるでしょう。そんな人どれだけ居るかわかりませんが私なら一目置くでしょう。
「そんなシチュエーションあるわけないだろ!!」
それはそうですね。
「そんな面倒臭いことできないよ」
もっともです。ただでさえ忙しくて自分の自由になる時間が少ないのに、十四代・而今を飲むことに時間を費やすことは馬鹿げています。しかし!!誰もやらない事をやる。誰も知らない事を知っている。だからこそ十四代・而今を飲むことができるのです。そして「なんでそんなこと知ってるんだ?」という不審な目を、いえ尊敬の眼差しを得ることができるのです。
日本酒の取り扱いが多い店を選びましょう
Q.なぜ日本酒の取り扱いが多い店がいいのでしょうか?
取り扱いが多かろうが少なかろうが目当ての酒は十四代・而今です。
どちらか目当ての酒が置いてあればいいのではないでしょうか?
A.日本酒は管理状態によって味が異なります。日本酒の取り扱いが多い店というのは日本酒を「店の売り」にしているケースが多いです。当然保管にも気を遣いますし、なんなら「有難いウンチク」いえ、「開栓日や味わい、その酒に適した料理」なども教えてくれます。
日本酒はラベルがあって製造日が記載されています。
それは客が確認できますが開栓した日まではわかりません。
「なんで開栓した日を把握する必要があるんだよ!マニアックすぎるだろ!!」
そうでも無いのです。なぜなら日本酒は保管状態や開栓からの経過時間で味が変化していきます。銘柄にもよりますが、マニアっぽくいうと多くの日本酒が開栓日は硬くて開いてないように感じます。そして2日目以降の方が香りも味も膨らんでグッと美味しさが増すように感じることが多いです。
これは実際に購入して家で日々飲んでみないとわからないことですが、そのような傾向の酒が多いということです。酒が酸素に触れることが影響していると考えられますが、一方で劣化が早い酒もあります。つまり日本酒は時間が経つと美味しくなったり不味くなったり味が変わるので、自分が飲んだ日は開栓してから何日目なのか知っておく必要があるということです。
「どうでもいいよそんなこと。日本酒にそこまで神経使ってられないし」
もっともです。当然です。
開栓日を確認するのは居酒屋で日本酒を飲んで
「美味しくないな。」
「あれ?十四代ってこんなもんなの?」
「而今て不味いんだけど」
なんて思った時だけで構わないと思います。
十四代も而今も本当は美味しいはずなんです。
味の好みが人によって異なるのは当然ですが、この二つに関しては好み以前に美味しいので
もし不味いと感じたならば、保管に問題がある可能性があります。
- 常温保存していないでしょうか?
- 開栓から日が経ちすぎていないでしょうか?
美味しければ開栓して何日目であろうと気にする必要無いのです。
「美味い美味い。これどこで買えるの?」
なんて店の人に酔ったフリして絡んでみてもいいでしょう。
あわよくば店の人のツテで十四代・而今が買える・・・なんてことはまずありません。残念です。
しかし思ったほど美味しく無いなと感じたならば店の人に確認してみて下さい。
「これいつ開けたんですか?」
まともな店なら答えてくれます。
それで期待していた味と違ったならば率直に感想を伝えてみましょう。
どんな返事が返ってくるかでその店の良し悪しがわかります。
もしかしたら違う酒を勧めてくれてそっちの方が好みに合う
ということもあるかもしれません。
また、瓶に開栓日をマジックで書いて管理している店もあります。その店は私が注文する時に「これは一昨日開けたやつだからまだ大丈夫ですよ。」とか「今開けるからまだ硬いかも」なんて言ってくれます。急に飲み始めたのでどうしたんだろう?と思うと「これはあんまり人気なかったね〜」なんて言って味を確かめながら最後の一杯を自分で飲んだりしています。恐らく「そろそろ賞味期限かな?」ということだろうと思っています。そういう店は今後も通う価値があるのじゃないかなと思います。
価格は納得できるか?
あなたは十四代・而今を取り扱っている店を見つけました。
Twitterでチェックすると今週入荷しているようです。
予約する時に確認するとまだ飲めそうです。
しかも日本酒の品揃えが多そうな店です。HPを見ると店主が腕組みして睨んでいます。頑固そうです。これは期待できそうですね。
しかし!!
値段が書いていません。
時価??
そんなわけありません。
しかし中には人気の酒の値段を書いていないところもあります。
あなたは一合いくらまでなら納得できますか?
一升の定価をスマホで確認して10で割って・・・なんて原価を計算しますか?
その原価に人件費や家賃、水道光熱費、借入金の返済等も含まれていますか?
同じ酒でも、とある店では一合2,000円するけど、とある店では一合1,500円で飲めるなんてこともあります。しかしそもそも出る料理が違えば、サービスも店の雰囲気も違います。比較のしようが無いのです。そう考えると適正価格というのは自分が納得できるかどうかですね。
角打ちのような立ち飲みで飲むことだけに特化したような店ならば安く飲めるでしょう。しかし座って美味しいアテを出していい雰囲気の店だとそれ相応の金額を払わなければいけません。ただし値段が書いて無い店はやめておきましょう。
美味しい日本酒を居酒屋で飲むための注意 まとめ
- 目当ての銘柄を扱っている店か調べましょう。
- 当日飲めそうかTwitterで確認しましょう。
- 店に電話で予約する時に必ず目的の銘柄が飲めるか聞きましょう。
- HPに金額が載っていないなら予約の時に確認しましょう。
- その店は日本酒の取り扱いが多いかどうかHPで確認しましょう。
- 金額は店によって違います。その金額が適正かどうかは自分が納得できるかどうかです。他の店と比較しても意味がありません。
- 目当ての日本酒が飲みたいだけなら立ち飲みを探してみましょう。
十四代の定価についてまとめていますので参考にしてみて下さい。
恐らく驚かれる方が多いはずです。
居酒屋でよく見かけるのは定番の「本丸」だと思います。定番なのでこれが「十四代の顔」ということもできますが、これは個人でも比較的入手し易いです。それ以外が個人では入手しにくい「十四代」です。私は純米吟醸か純米大吟醸をお勧めします。店で見かけたらぜひ飲んでみましょう。
中には「これを好きになったらヤバい」と思うようなものもあります。
「龍泉」は50万近いプレミアがついています。定価は15,000円なのになんでそんなプレミアがつくんだ?と思いますが、これを仮に飲む機会があったとして、ものすごく美味しくて惚れてしまったら大変です。あまりにも美味しすぎて他の酒が飲めなくなるかもしれません。禁酒したい方には最適かもしれませんが、飲めたとしても飲まない方がいい酒なのかもしれません。

