田酒製造元「西田酒造」の西田氏の名前を冠した酒が発売されました。田酒は最近飲んでいませんでしたが、どんな味の酒なのか是が非でも味わってみたいところです。そんな訳で、購入した西田六十を飲んでみた感想を書こうと思ったのですが、今回の「西田六十」は「田中六五」の田中氏にラベルを書いてもらったということです。
以前、田酒に似ている酒がないか酒屋に尋ねた時に田中六五を紹介されたことがあります。その時はさほど似ていると感じませんでしたが、今回どういう縁なのか西田六十のラベルを書いています。せっかくなので西田六十と田中六五の両方を飲んでみることにしました。

Contents
西田六十 純米吟醸
開栓初日
印象は「苦っ!!」です。「おかしい。なんでこんなに苦いの?」飲むたびに「なんで?」の連続です。一合飲んだだけでしばらく置いておくことにしました。
3日目
改めて飲みます。すると苦味は無くなっていました。「なんだこれは?こんなに変わるものなの?」と驚きました。しかし何か物足りません。非常に薄い感じです。何かおぼろげに味がするのですが「ハイっおしまい!!」という感じで飲んでも飲んでも薄いのです。初日 「苦い」 3日目 「薄い」 です。じゃあ「あと2日置いたらどうなるんだ?」となりますね。
5日目
やはり薄いですね。底に沈んでいるおりを絡めてみますが薄いです。あっさりしていて飲みやすいのですが私には物足りません。そこで思い切って燗してみました。冷たい温度で隠れていた香りや甘みが、温度をあげることによって感じられるかと思いましたが、特に変化は無く燗には向いていませんでした。何が正解なんだ?と自問自答します。
私の好みは花陽浴をはじめとした濃醇旨口の酒です。西田六十は正反対の酒のようです。しかしまだ半分近く残っています。その残された半分の酒と向き合っていかなければなりません。私は辛口の酒が嫌いかというとそうでもなく、「呉の土井鉄」などは非常に美味しく感じています。何が違うんだ?と考えるのですが、考えてもわかる訳もなく、ひとまず置いておいて結論は7日目に保留することにしました。
7日目
これを書いている日が7日目です。今回も飲みながら書いています。今飲んでわかったことは、この おり が良いのではないかと思うのです。酒自体はあっさりさっぱりしているのですが、おりが絡んでいるおかげで多少味わいが感じられます。
せっかくなので呉の土井鉄も飲んでみます。
やっぱり同じ辛口でも違うものだなと思いますね。どちらが好きかというと●●●●●ですね。

田中六五
西田六十のラベルを書いた田中氏の田中六五も飲みます。これも辛口ですね。しかし西田六十になかった発泡感があります。さらに飲み終わった後に鼻に抜ける香りが独特で良いですね。若干甘みのようなものも感じるので、生酒ですが燗してみました。


燗すると甘みがぐわっと増して「良いじゃん!!これ!!」と思うのですが後味が微妙です。一瞬の快楽を得るための代償とでも言いますか、後味はよろしくないですね。田中六五は火入れを燗して飲むと美味しいのでしょうかね?冷やで飲んでも美味しいのですが、燗した時の甘さが印象に残りました。
大七 純米 生酛
せっかく燗したので大七先生も燗して飲んでみます。


先生は燗すると美味しいですね。流石です。
田酒 純米大吟醸
年末に買った純米大吟醸があったのでこれも飲んでみました。一昨年に田酒を飲んで、これだけは満足した味だったので昨年も購入しました。
冷やで飲んでも燗しても美味しいですね。凍らせても気化させても美味しいのではないでしょうか?しかし田中六五のような米の甘さは感じませんね。控え目な果実の香りがします。今後田酒を買うのなら純米大吟醸だけになるでしょう。


西田六十まとめ
西田六十はプレミアがついて販売されています。やはりこれだけラベルが素敵だとプレミアがつくのだなと素直に感心しました。私もあんな綺麗な字が書けたら・・と惚れ惚れする字です。私に子供がいたら一緒に習字を習いたいと妄想させるような字ですね。
社会人になると、字が綺麗にかけるだけでアドバンテージになります。その人が立派に見えるのですね。私は立派に思われたいとは思いませんが、「人に見せても恥ずかしくないような字が書けるようになりたい」と思わせてくれる酒でした。

1分でできる手間の掛からない燗の仕方
- ちろりに酒を注ぎます。
- ヤカンでお湯を沸騰させます。
- ちろりをヤカンに入れます。
- 温度計を入れて温度を測ります。
- 1分もしないうちに出来上がりです。
酒器にこだわれば面倒ですが、ちろり一つあれば燗も簡単です。温度計はAmazonで買ってもいいのですが、百均にいけば売っています。拘りたい方はこちらがスタンダードです。