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日本酒飲み比べ

新生獺祭45と獺祭45の違いは何?

2020年3月に新生獺祭が発売されました。コンセプトが以下の蔵元案内文から読み取れます。

古来から「百薬の長」と言われてきた日本酒が、発酵技術の進化により「百薬の長」から離れたものになりつつある。

発酵技術の進化は、品質の安定と低コスト化に大きく効いたが、結果としてアルコールの過剰摂取による健康への被害も生んでしまった。

醸造技術の進歩は少なくとも現代の人間の栄養状態の改善には役立たない側面のほうが大きい。これは、旭酒造にとっても深刻な論理矛盾である。

「新生(しんせい)獺祭」はそんなところに着目して古来の酒に習おうとしたものです。

酒やの鍵本 蔵元様案内文より

新商品であればスペックを明かして

「ここが変わりましたよ!!!」

と強烈にアピールしてもいいのではないかと思うのですが非公開ということです。

実際に飲んでみないとどう違うのかわかりません。

そこで新生獺祭45と獺祭45を購入しまして飲み比べてみました。

新生獺祭45

私は蔵元案内文を読んで、以下のように要約しました。

  1. 日本酒は本来百薬の長であったはず
  2. 現代の日本酒は、発酵技術の進化は結果としてアルコールの過剰摂取による健康被害を生んだ
  3. 醸造技術の進歩は栄養状態の改善には役立たない
  4. 新生獺祭は古来の製法に習った

古来の製法というのがどういうものなのか興味があるのですが、それがわからないところに一層興味を惹かれます。

これはそういう販売戦略でしょうか?

全てオープンにするよりもほのめかす程度にした方が、興味を惹かれます。

私のように「なんだ?なんだ?」と購入してしまうわけですね。

今回久しぶりに獺祭を飲みました。昔は獺祭50をよく飲んでいましたが、50は販売終了になっています。後継が45ですね。米を磨けばいいというものでも無いのでしょうが、

四割五分の磨きでこの値段は相変わらず安いですね。違いが分かり難かったので温度を変えて飲み比べました。

新生獺祭45と獺祭45を常温で飲み比べる

飲むと、香りはそんなに無かったっけ?

初めて獺祭を飲んだ時に華やかな香りに衝撃を受けた記憶があったので少し驚きます。

しかし独特のとろみのようなものは健在です。懐かしいです。

美味しいですね。

すかさずうがいをして口の中をリセットしてから新生獺祭も飲んでみます。

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違いがわかりません。

もう一度同じ工程を繰り返します。

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違いがわからない?

そんなわけは無いともう一度全身全霊を込めて飲み比べます。

新生獺祭の方が若干あっさりさっぱりしているのかな?という気がします。

新生獺祭45と獺祭45を燗して30度くらいで飲み比べる

これは温度をあげてみた方がいいのではないか?と思い、燗して飲み比べます。

????

やはりわかりません。

おかしい。自信喪失気味ですが何度か繰り返してみると、新生獺祭の方があっさりしている

のかな?と感じました。

新生獺祭45の感想

新生獺祭45と獺祭45を飲み比べて違いを感じてみたかったのですが、

私の舌でははっきりとした違いは感じられませんでした。

そういった場合温度を変えてみるのですが、

燗してもはっきりとした違いは感じられません。

しかし新生獺祭の方があっさりしているのかな?と思うくらいの違いは感じられました。

新生獺祭は飲み手の健康配慮の観点から、製法を古来のものに習ったということが

セールスポイントになっていると私は受け止めています。

古来の製法だからはっきり味が変わるということではなく、

製法を変えても従来の獺祭と変わらないクオリティの酒が造れますよ

ということなのかな?

と私は感じました。

正解が無いだけに、飲む人によって解釈が変わるのでしょう。

その解釈を楽しむという飲み方もあるのかもしれませんね。

飲み慣れた方が両方を飲むとどう感じるのでしょうか?

新生獺祭45

獺祭45

1分でできる手間の掛からない燗の仕方

  1. ちろりに酒を注ぎます。
  2. ヤカンでお湯を沸騰させます。
  3. ちろりをヤカンに入れます。
  4. 温度計を入れて温度を測ります。
  5. 1分もしないうちに出来上がりです。

酒器にこだわれば面倒ですが、ちろり一つあれば燗も簡単です。温度計はAmazonで買ってもいいのですが、百均にいけば売っています。拘りたい方はこちらがスタンダードです。