而今・十四代が定価で買える店
而今

「高砂 松喰鶴 純米大吟醸」は「而今」と比べてどうなのか?

昨年「而今」を造る木屋正酒造から新銘柄の「高砂」が発売されました。
購入時の高揚感、開栓時のワクワク感をよく覚えています。
なぜ覚えているかというと、飲み進めている間の「あれ?」が止まらないのですね。

「あれ?」「おかしい」

「あれ?」「こんなはずじゃ」

あれ?という間に終わりました。
そんな「高砂」を当然今年(2018年11月)も買いました。
木屋正酒造が造るのです。而今を作っている木屋正酒造です。
さらに進化を遂げていることでしょう。

今年の「高砂 松喰鶴 純米大吟醸」は而今と比べてどうなのか?

その「高砂 松喰鶴 純米大吟醸」を今飲んでいます。

しかし・・・

今度はしかしが止まりません。

而今とは違う方向性のものを造ろうとしているのだろうと思うのです。
銘柄が違いますから。而今じゃありませんから。
しかしそれは而今と同じかそれよりも美味しいと感じるレベルで
実現されるものだと思うのですが、これはどうでしょうか?
味ではうまく表現できないので行動で表現してみます。

高砂と而今どちらを買うか比べてみよう

而今と高砂どちらかだけ買ってもいい

而今を買います。
しかしこれはラベルによる先入観が大きく左右します。
正しい味での判断ができている可能性は低いです。

では而今と高砂をラベルを隠して両方試飲した上でどちらか買うとすればどうでしょうか?

やはり而今ですね。
ちょうど而今があるので試しています。

やはり而今ですね。
これは先入観がありません。
しかしどちらかが而今なわけですから半分の確率で美味しいことがわかっています。
若干美味しいはずという刷り込みがあります。
しかしそれでも而今ですね。

では而今のラベルと高砂のラベルを貼り換えて飲んでみたらどうでしょうか?

これなら全く先入観無いどころか勘違いしかねません。
しかし残念ながらラベルの貼替はできませんし
自分で貼り替えても意味が無いので試せません。

結局高砂は「買い」なのか?

私は昨年の高砂は而今風の味わいながら甘くて重いなと感じました。
今年も最初はそんな印象だったのですが、開けてから
時間が経ってからのほうが酸味が増して来てバランスがよくなると
今まさに高砂を飲みながら感じています。
一週間前に開けたのですが最初より今の方が美味しいです。

高砂は而今の代わりではないはずです。

となれば?

来年はどんな酒になるのでしょうか?
「高砂 松喰鶴 純米大吟醸」は完成に向かう途中の進化中の酒だと思っています。
進化していく様子を味わいながら楽しむのもいいのではないでしょうか?
ですから「買い!!」です。しかも蔵元は而今の木屋正酒造です。
いつ「これぞ高砂」という酒が完成するのかはわかりませんが
来年のさらなる進化を楽しみにしたいですね。

「いやもう完成してるんだよ偉そうにこのヤロー」

なんてことはないでしょう。
木屋正酒造は進化し続けますから。

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追記 2019年3月24日

23日24日と用事があって色々な店を回りました。その中に而今の特約店もありまして、あわよくば而今が買えないかななんて思っていたのですが、今まで而今を単品で定価で売っていた店が店頭に並べなくなっていました。一方で高砂は相変わらず2列で冷蔵庫の手前から奥までずらっと並んでいる状態でした。

すでに世間では評価が高く、蔵にとっても収益が見込めるはずなのになぜ而今を増産しないんだろうか?高砂で何をしようとしているのだろうか?と思いながらも、昔の而今もこうだったんだろうなと厳しい現実を目の当たりにしました。例え人気の蔵元が造った酒であっても飲み手の評価は厳しいですね。取り敢えず木屋正だし買っておこうなんて客がいないところがシビアだなと感じました。高砂はダメという評価が定着するのでしょうか?私はまた秋になったら高砂を買おうと思っています。