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おすすめの日本酒

花見におすすめの酒 桜色の日本酒 尾瀬の雪どけ

花見の季節です。場所取りも大変ですが準備も大変です。どんな酒を持ち込みますか?
無難にビールやチューハイでもいいですが、「その酒どうしたの?何でそんな色してるの?」と話がはずむような変わった酒で皆さんを驚かせてみませんか?

「尾瀬の雪どけ」は桜色です。桜色の日本酒をご覧になったことがありますか?飲んだことはありますか?どんな味がするかワクワクしませんか?この酒を持ち込んだら、盛り上がること間違いありません。そしてとても綺麗な瓶はインスタ映えするでしょう。

「なぜ日本酒が桜色なのか?」

控えめにウンチクを語ればあなたの好感度も上がります。あくまで控えめにです。
花見用に桜色の日本酒「尾瀬の雪どけ」おすすめです。

尾瀬の雪どけってどんな酒?

  • 低アルコールですから飲みやすいです。通常日本酒は15−16度くらいありますが、
    こちらは10度です。ストロング焼酎とそんなに変わらないですね。
  • 甘酸っぱくてクリーミーです。日本酒とは思えない味わいですよ。
  • 純米大吟醸ですから最高級です。
  • アルコール度数は10度です。ストロング酎ハイより1%高い程度です。

インスタ映えする酒

ピンク色です。ライトアップされた桜と一緒に撮ると良さげです。

 

なぜ桜色になるのか〜簡単説明編〜

Q.なんでこんな綺麗な色してるの?
A.突然変異でできた酵母を使って作るとこんな色になります。酵母なので人工的な着色ではありません。

Q.甘酸っぱくてどんどん飲めて飲みやすいんだけど、これ日本酒?アルコール10度しかないよ?
A.突然変異の酵母は増殖力が弱いからアルコール度数も低くなります。ラベルに書いてある「純米大吟醸」って言うのは、日本酒の中では一番高いランクなんですよ。

Q.高いランクって何?
A.日本酒にランクは無いのですが分かりやすく言うと一番贅沢に材料を使っています。米は真ん中に栄養が詰まっていて外側は雑味です。雑味の部分を50%以上削って造っているのが純米大吟醸。米の半分以上削って良いところだけ使っているんですよ。

少し小難しい説明は下にあります。

720ml

1800ml

なぜ桜色になるのか〜小難しい編〜

さらっと語って一目置かれるために重要なポイントです。

Q.なぜ桜色なの?着色してるから?

A.違います。

Q.身体に悪い人工的な何かを添加してるんじゃないの?

A.違います。

Q.もったいぶらないで教えて下さい。

A.赤色酵母と言う酵母を使用することでこのような綺麗な酒になるのです。

酒がこのような色になるにはいくつか理由があります。
そのうちの3つをご紹介します。今回の酒は赤色酵母によるものです。

  • 原料(米による場合

米の表層に色素を蓄積する品種があり赤米と呼ばれています。
東南アジアの一部地域ではこの赤米を使って「紅酒」を造っているそうです。

  • 麹 (米を発酵させてできる麹による場合)

紅麹菌を用いて米を発酵させると赤色の麹ができます。その麹を使って酒を造ると赤くなります。

  • 赤色酵母(米を発酵するときに使う酵母による場合)

アデニン要求酵母を使用することで着色されます。これは特殊な酵母で赤い要素がたくさんあります。

Q.アデニン要求酵母って何?
A.この酵母が赤い要素をたくさん持っているので、材料として使用すると醪が赤くなります。

Q.よく分からないのですが、まず醪って何ですか?漢字が難しすぎます。
A.「もろみ」と読みます。柔らかい固形物で、これを絞ると酒が抽出されます。醪が赤いので絞った酒も赤くなります。

Q.アデニンって何ですか?
A.アデニンは酵母の増殖を助ける物質です。

Q.何で酵母はアデニンを要求するのですか?
A.アデニンが不足していると酵母の増殖力が下がるからです。培養地にアデニンが不足していると酵母内で合成します。

Q.アデニン要求酵母は普通の酵母と何が違うのですか?
A.酵母は体内でアデニンを作る過程で赤色物質作ります。通常この赤色物質はアデニンに変えられてしますのですが、突然変異でアデニンに変えられなくなったアデニン要求酵母は赤色物質が溜まっていきます。

Q.酵母の増殖力が弱いのに酒ができるのですか?
A.酵母は発酵に必要です。その酵母にアデニンが不足していると増殖力が弱いので発酵が緩やかになり、低アルコール度数の酒ができます。

参考文献
桃色にごり酒の製造法と商品化 – 日本醸造協会

酵母 – 酒類総合研究所