而今・十四代が定価で買える店
花陽浴

花陽浴に似ているかと思ったけれども似ていなかった酒

私がここ数年最も好んで飲む日本酒が花陽浴です。
香り味ともに最高です。よくパイナップルに例えられますね。
そもそも花陽浴を飲み始める前は獺祭ばかり飲んでいたのですが、獺祭人気に火がついて生産が追いつかなくなりました。品薄になって獺祭が手に入りにくくなってから獺祭に似た酒を探し始めて花陽浴に辿り着きました。

今では花陽浴も昔の獺祭と同じように入手しにくくなってきています。
そこで花陽浴の次の酒を探し始めたのですがなかなか見つかりません。
もう探し始めて3年目です。

しかし昨年ようやくこれは似ているという酒に巡り会いました。

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二つともたかちよです。
昨年大量にたかちよを買って飲んだ中で、この二つは花陽浴じゃないかと思うくらい完璧に似ていました。しかし残念ながら二つとも通年販売ではないのでいつでも手に入りません。
さらにたかちよはラベルによって味が大幅に違うため、どれでも良いというわけではないのです。しかし今回紹介するたかちよは特約店で「これはパイナップル!!」と宣伝されていました。「花陽浴に似ているたかちよ」が「パイナップルなら」これは買わないわけにはいけません。実際飲んでみてどうだったのか紹介致します。

たかちよ 黒ラベル 純米大吟醸厳選中取本生

こちらは年末に発売された酒で1月末現在ほぼ取り扱いは終了しています。
年末は数多くの魅力的な高級酒が出ますが、保管場所も飲む量も考えて買わないととんでもないことになります。
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2018年末は「村祐 黒」だけにするつもりでしたが、すでに「ちえびじん LOVEPINK」の誘惑に負けて一升を購入してしまいました。もうこれ以上買ってはいけません。しかし駄目だ駄目だと思いながらも「パイナップル」しかも「たかちよ」です。この時を逃したら1年モヤモヤしたまま過ごさなければなりません。安いですし(四合1,700円)四合だから良いだろうとか色々言い訳を考えながら購入しました。

ちなみに「ちえびじん LOVEPINK」は激ウマで3日で飲んでしまいました。
若干の酸味が程よく、トロッとした口当たりがとても気に入りました。
四合があれば、なおいいのですが。

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たかちよ 黒 純米大吟醸は花陽浴に似ていない

肝心の「たかちよ黒」は花陽浴に似ていません。
パイナップル?これパイナップルか?何度か口に含みパイナップルの風味を確認しますがなかなか見つかりません。しかし意識しているとなんとなくそうなのかな?という気はしたりしなかったりします。「花陽浴 純米吟醸」の八反錦との比較で割と軽快で香りが高かった美山錦のような気がしなくもないので飲み比べてみました。

香り
花陽浴純吟美山錦 軽い 華やか
たかちよ 黒 しっかりしている 穏やか

パイナップルに釣られるのはしょうがない

ワクワクしながら飲んだ一口目はう〜ん?二口目三口目飲み進めていくほど
全然似ていないという現実に打ちのめされます。
しかしこれは「たかちよ」なんです。
似ていなくて当たり前です。
そもそも似ているかどうかで判断することが間違っています。

それをふまえて花陽浴抜きでこの酒を味わうとどうなのかというと、花陽浴のような突き抜けた感じはありませんが癖もなく飲みやすい酒です。そう思いながら飲んでいたのですが、最後の一杯で少し印象が変わりました。そういえばおりが沈殿しているというのをあまり気にせずに飲んでいたのですが
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最後が絶妙なうっすらぼんやりとした花陽浴っぽさがありました。
一回逆さにしたほうが良かったのかな?

今年は安心してスルー

年末はどの蔵元も高級酒を発売します。
厳選に厳選をしないと保管場所も飲む量も追いつきません。
今年はスルーです。

そもそも蔵元は花陽浴のコピーを造っているわけでは無い

そもそも花陽浴基準で他の蔵の酒を飲もうなんてのが間違っているのかもしれません。
しかし「summerblue」「タータンチェック赤」はとてつもなく美味しく、とても花陽浴に似ていました。
両方とも追加で1本ずつ買っています。今年も夏に買うでしょう。
こういった自分の好きな酒に似た酒を探しながら新しい銘柄を飲むというのも
色々な酒を知るという意味では良いのではないでしょうか?

しかしそれでもたかちよにチャレンジし続ける

たかちよはラベルの色で果物をイメージしているそうです。
赤ならリンゴ・紫ならぶどうという具合です。
そうかな〜?というのが私の印象ですが、一通り飲んでどのたかちよが一番自分にあっているかを探してみようかと思っています。